電磁遮蔽もできる iQUEフィルム

iQUEフィルムは、不快な日射熱だけでなく、
好ましくない過剰な電磁波も広範囲に反射できるため、
混みあって遅くなったり、切れやすくなってしまったり、
Wi-Fi通信の室外から侵入する不要な電波による混線を予防するだけでなく、
無線LANの窓からの漏洩も予防します。

高い電磁遮蔽機能を持つ iQUEフィルム( SS73FG )は、
内貼り仕様と外貼り仕様があり、
特殊な施工法で両面施工すると、さらに高い電磁遮蔽能も期待できます。



電波資源の奪い合い

一般的な通信回線は、直線性が良く回折性も比較的高い
極超短波帯( UHF )が割り当てられていますが、
どこでも自由に使えるわけではありません。
総務省によって、各用途に合わせて 細かく割り振られています。

Wi-Fi通信( 2.4GHz帯 )では、この中でさらに限られた
産業科学医療用( ISM )バンドの範囲で通信を行いますが、
この ISMバンド の本来の用途は、実は通信用ではありません。
高周波加熱、電子レンジ等強力な電磁波を発生する機器は、
同じ周波数を使用する通信機に対して、強い電波障害を引き起こしてしまうため、
通信のための他のバンドと分けたことがそもそもの目的になります。

ところが近年、この規制の緩い ISMバンド を利用すれば 無線通信機器を手軽に利用できるため、
コードレス電話、Bluetooth( 無線PAN )、無線LAN( Wi-Fi )等の
無線通信機器が実用化、普及してきたわけですが、
そもそもこれらの無線通信は、ISMバンドの本来の利用目的とは異なるため、
この周波数帯で運用される無線通信機器は、他の産業・科学・医療機器の使用によって発生する電波障害を
容認しなければならないと規定されています。
つまり ISMバンド を利用した Wi-Fi通信は、様々な通信障害があっても我慢しなければならないのです

また、対応する製品が多く、製品も安価で、障害物にも比較的強い Wi-Fi通信( 2.4GHz帯 )は、
非常に便利であることもあって、多くの場面で使われるようになりましたが、
その反面、狭い周波数帯のわりに使用機器が増えすぎてしまったという
新たな問題点も発生しています。

このような事情から、Wi-Fi通信の環境を快適にするためには、電波障害を発生する機器に注意し、
Wi-Fi通信のアクセスポイントを減らせばよいことになりますが、
実際に対策しようとすると、“ 他人が発生させた電波 ” をどう排除するかに悩みます。
“ 他人が発生させた電波 ” とは、野外で発せられた電波が室内に入り込んだものになります。
そして、その侵入経路は、やはり窓ガラスが一番懸念されます。
つまり、窓ガラスから侵入する不要な電波を遮蔽し、
室内の無線LAN( Wi-Fi )のために自由に使える電波を確保することが、
まず最初に着手すべき環境改善となる可能性があります。


電磁波を上手に遮蔽する iQUEフィルム

ウィンドウフィルムの多くはプラスチックでできているため、電波を遮蔽する機能はほぼありません。
ところが、一部の超薄膜の金属層が積層されたウィンドウフィルムは、電波を高度に遮蔽できる場合があります。
このようなウィンドウフィルムは、一般に “ ミラーフィルム ” と呼ばれまずが、
電波だけでなく光も反射してしまうため、建物の外観を大きく損なってしまったり、
『 反射光が眩しい 』と周辺に迷惑をかけてしまったりすることもあります。

独自のナノテク技術:XIR technology を活用した iQUEフィルムは、
窓の遮熱対策に最も適したウィンドウフィルムの一つであるのと同時に、高い電波遮蔽機能も有したフィルムです。
また、可視光透過率が高く可視光反射率も低い iQUEフィルムは、
外観を大きく変えることがないため、最も失敗し難いフィルムと言えます。

挿入損失法( 日本建築学会推奨 )で調べた
iQUE SS73FG の電波シールド性能は、
左図の通りになります。
極超短波帯( UHF )では、ほぼ安定して
30dB の遮蔽機能を発揮する事がわかります。

30dB の電波シールド性能とはすなわち、
野外から侵入する電波の3%しか通過させない
電波遮蔽機能があると言うことになります。

Wi-Fi機器の受信感度は、
一般的に-80dBm ~ -90dBmであるため、
ガラスの外側に来ている電波の強度が
-50dB 以上でない限り、その窓ガラスに
iQUE SS73FG フィルムを貼合するだけで、
室内のWi-Fi機器は野外の電波を受信できなくなります。

ちなみに、Wi-Fi 発信機の直近での発信強度は
一般的に-30dBm であるため、よほどでない限り、
隣のビルから窓ガラスまで届く電波の強度が
-50dB 以上となることはないでしょう。

この結果、窓ガラスから侵入するかもしれない
多くの余分な電波が遮断され、
室内に設置された無線LANが自由に使える
周波数帯を確保することができて、
通信環境が改善できるのです。

ところが、この極超短波帯( UHF )には、携帯電話、テレビ放送等の通信電波も含まれます。
すると、窓ガラスに iQUE SS73FG フィルムを貼付すると 携帯電話もつながらなくなるのでしょうか?

実は、iQUE SS73FG フィルムの電波シールド機能は、携帯電話の通信を遮断できるほどの
高性能ではないため、結果として携帯電話は引き続きつながるようになります。

例えば、代表的なスマートフォンの受信感度は-130dBm と非常に好感度です。
あくまでも目安ですが、携帯電話の電波強度が-78dBm 以上でアンテナ5本、-88dBm 以上でアンテナ4本、
-99dBm 以上でアンテナ3本、-107dBm 以上でアンテナ2本、
-130dBm 以上でアンテナ1本になると言われています。

iQUE SS73FG フィルムを施工すると、窓を通過する電波の強さを 約30dBm 弱めてしまうため、
もし 既にアンテナ本数が1本しかない場合、既に電波が最大で-107dBm しか届いていないわけですから、
フィルム施工後は-137dBm 以下になり、携帯電話がつながらなくなる可能性があります。

ところが、アンテナ数が安定して3本以上ある場合、電波が少なくとも-99dBm は届いているわけですから、
iQUE SS73FG フィルムを施工しても-129dBm 以上となり、携帯電話は問題なくつながるようになります。
都心部では、携帯電話の電波は、-50dBm 以上の強度で届いていることも多く、
この場合はフィルム施工後でも-80dBm 以上と アンテナ5本での接続が維持されることになります。

単純計算ではありますが、窓ガラスに iQUE SS73FG フィルムを施工するだけで、
携帯電話の通信状況を大きく損なうことなく、室内の無線LANの通信環境を
大きく改善することができるようになる可能性があるのです。