
暑さ対策は窓だけでなく屋根も必要です。
iQUEフィルムが優れた遮熱効果である以上、
そのパートナーとなる遮熱シートも高性能でありたいものですが、
”遮蔽係数”で性能さが正確に判断できるウィンドウフィルムと違って、
遮熱シートの性能評価はあいまいです。

そこで猛暑対策展(東京)に参加、
出展されているた5社から
製品についてお話を伺い、
頂いたサンプルを測定し、
性能さを比較してみることにしました!
遮熱のメカニズムは、日射を反射する、熱を放射するなど様々で
ほんとかどうか、私にもよくわかりません(笑)。
そこでまず、これらの遮熱シートを屋根の上に置いた場合を想定して
ほんとはどの程度日射を反射するか、まずは各サンプルの反射スペクトルを実測してみました。

結果は右上の通りになりました。
製品によって反射スペクトルが様々なのがわかります。
また熱放射を謳う2製品は、
一部の波長領域で反射率が
100%を超える不思議な現象?も
確認されました。
もっとも、屋根の上に置くので
あれば、まずは日射をどれだけ
反射するかが大事になります。
右下のグラフは日射スペクトル。
ここからわかるように、日射の
熱を反射させたいのであれば、
400nm~1200nmの可視光・
近赤外光領域での反射率が大事になります。

そこで、JIS A5759の計算方法に従って
日射反射率を計算してみました。
するとやはり、400nm~1200nmの波長
領域で反射率が高い順に良い結果になる
ことがわかりました。
この結果が、直ちに遮熱シートの優劣に
つながるわけではありませんが、
少なくとも屋根の熱くなり難さの
順列にはつながっていると思われます。
屋根の遮熱改修技術は日射反射率で単純に決まるものではありません。
例えば、屋根下に設置する遮熱シートの場合は、そもそも日射反射率は関係なく、火照った屋根から室内への熱放射をどれだけ抑制できるかで
決まります。
他にも、遮熱効果の耐候性・耐久性も考慮する必要があります
(あくまでも私見ですが、汚れてしまった時の効果には懐疑的です。)
遮熱シートの優劣は、改修工事価格(省エネ効果の投資回収効果)の
面からも検討する必要がありますので、様々な方面から分析を行い、
本当に優秀な遮熱シートはどれか、今後も追加検討していきたいと
思います。斯うご期待!
なお、一緒に評価してみたい方、遠慮なくお声掛けください!
また結果の詳細をご希望の方も、弊社まで直接お声掛け下さい。